広島県には約48箇所もの酒蔵があり、日本酒造りが盛んな地域でもあります。
今回はその中でも古い歴史と軟水仕込みが特徴的な『醉心』について解説していきます。
『醉心』とは - 食中酒にもピッタリな上品で軽快なお酒

『醉心』は四季を通して、味と喉越しを十分に楽しむことができるお酒です。
具体的な味わいとしては、種類ごとで辛口や甘口加減は変化しますが、全体的に上品な旨味を含みながら、後味はスッキリとしており、飲み疲れしないお酒が多いですね。
綺麗に旨味と酸味が整えられているので、和洋中と様々な料理と合わせやすいのも特徴です。
醉心山根本店について
広島の日本酒の特徴は「軟水仕込み」。ミネラル分が少ない軟水を使用することで、発酵速度は穏やかになり、まろやかな味わいが引き出されます。
創業1860年と広島県でも長い歴史を誇る「醉心山根本店」では軟水仕込みの中でも「ブナのめぐみ」という超軟水を仕込み水に使われており、こちらは五代目・六代目蔵元が、平成12年に探り当てた水脈とされているそうです。酒質は上質な旨味と後味が軽快に仕上げられています。
酒米も最高品種「山田錦」をはじめ、地元広島県産の酒造好適米を使われており「精米歩合を65%以下、最高30%」という規定の数値に定めた高度な精米作業を行なっています。
ここまでのこだわりを持たれている訳は、日本酒造りを行なう上で「辛口にして甘露な伝統の広島酒」がコンセプトにあるから。だからこそ「飲み飽きしないお酒」を推進するため、日々地元の恵みを活かした酒造りをされています。
醉心の人気銘柄5選
醉心の日本酒の中でもおすすめの5本をご紹介します。
日本酒通が嗜むのに丁度良い辛口テイストや、しっかりと酒米の旨味が味わえるもの。
また果物を彷彿させる甘いタイプや、後味が軽く飲み疲れしない女性好みで飲みやすいタイプと種類豊富。
お好きな銘柄を見つけてみてください!
純米吟醸 醉心稲穂

『醉心』というブランドの味や魅力を楽しむなら、まず飲んで欲しいとされているのがコチラ。
軟水と精米歩合60%まで磨き上げた白米を合わせ、丹精込めて醸造されています。
その仕上がりが評価され「春季全国酒類コンクール2014 第1位」「ワイングラスで美味しい日本酒アワード2015 金賞」と数々の賞を獲得しています。
味わいは、香りを抑えて旨味をたっぷりと抽出されたような上品で綺麗なテイストに仕上げられています。日常の食事と共に楽しむのにはピッタリです。
最初に感じたのは柔らかな甘味とまろやかなテクスチャー。後からはキレの鋭い爽やかさが押し寄せてきます。
辛口酒特有の淡麗さはありながらも、軟水仕込みだからこその甘さもふわっと感じられて、飲み心地が良いお酒です。
蔵囲い原酒 究極の五段仕込み

「醉心 蔵囲い原酒 究極の五段仕込み」を一言で表現するなら「味わい深い辛口」。
通常の酒造りでは「三段仕込み」という製法を用いて醸造されていますが、このお酒は更に手間暇かけた「五段仕込み」で造られています。
キレの良い後味と飲み進んでいく中でしっかりとした旨味が含まれているのが特徴です。
味わいは飲み始めは程よく淡麗気味ですが、中盤から飲み終わりにかけてはコク深い旨味とキリッとした軽快さが楽しめます。
結構ドシっとした酒質なので、冷酒は燗酒はもちろん、ロックで飲んでも味は薄まらないので、色んな飲み方が楽しめます。
口あたりは柔らかく、スッキリとしていて、甘さは控えめな印象です。辛口テイストな仕上がりですが、料理の味を邪魔しないので、食中酒としても楽しめます!
純米大吟醸生地 名誉醉心

仕込み水には広島県産の軟水を使い、酒米は50%精米まで磨き上げています。
銘柄に記載されている生地とは「原酒」のこと。
搾りたてのようなアルコール感高めで、辛口な酒質に奥深い旨味も合わさった純米大吟醸酒となっています。
「全米日本酒観評会2016」にて金賞受賞し、「G7伊勢志摩サミット」では各国首脳への贈答品として採用されたお酒と世界各国から高評価を頂いてるお酒です。
きめ細かく淡麗辛口な味わいがしっかりと堪能することができます。口あたりも軽快。
かすかに甘さをイメージできる香りもありますが、どちらかといえば「日本酒を飲んで楽しむ」といったお酒となっています。
原酒なので、アルコール度数は高めですが、その高さをそこまでは感じさせない軽快さと味の深みが印象的です。
超軟水仕込 純米吟醸

女性や日本酒に馴染みのない人にはうってつけの日本酒。
酒蔵の五代目と六代目の蔵元が、ブナの原生林を抱える孤峰の麓にて、硬度14度の超軟水を掘り当てたことがきっかけ。
そこから苦節5年の試行錯誤の末に誕生したのが「醉心 超軟水仕込 純米吟醸」です。
味わいは一口飲んでみれば、新鮮なメロンのような濃醇な香りと甘みが口の中いっぱいに広がっていきます。
その後からお米の豊かな旨味もふっくらと感じてきますので、全体的に甘さもありながら日本酒らしい風味も随所で味わうことができます。
日本酒とは思えないほど非常に滑らかでフルーティー。
採れたての青リンゴのようなフレッシュな香りも特徴なので、日本酒に抵抗がある人でも飲みやすいです。
ブナのしずく 特別本醸造 青ラベル

「日常に親しむお酒」というテーマのもと、超軟水の名水と自社保存された「吟醸用酵母」による、長期低温発酵によって醸造された特別本醸造酒。
アルコール度数は15%ですが、快適な飲み心地が特徴です。
香りはほのかに甘い果実感があり、飲んだ時の口あたりは滑らか且つ軽快です。
そして後味はスッキリと無駄な余韻は残らず、飲み疲れせずにゆっくりと楽しむことができます。
普段の食事とも合わせやすいので、色んな料理との飲み合わせを楽しむのもオススメですよ。
雑味のない透明感ある味わいと清涼感のある香りが楽しめます。スッキリとした喉越しも良く、優しい果実感のある香りも合わさって、女性におすすめしたい日本酒です。
まとめ
今回は、広島の醉心山根本店が醸造している『醉心』についてご紹介してきました。
超軟水と厳選した酒米で造り上げられているからこそ、深みのある旨味とスッキリとした後味を伴った酒造りをされています。
後引かない酒質だからこそ、日常的な料理とも合わせやすい万能な食中酒として楽しむことができるのも魅力的。
どれも広島県の恵みが詰まった日本酒ばかりなので、ぜひ一度味わってみてくださいね。