
宮崎発のクラフトビール「宮崎ひでじビール」についてご紹介します。
近年クラフトビールの人気が高まり、日本各地で地域の特徴を活かしたクラフトビールづくりが行われています。その中でも特に注目を集めているのが、宮崎ひでじビール。宮崎の素材にこだわったビール造りを行っています。
地栗を副原料に使用して造ったビール「栗黒」は2022年のワールド・ビア・アワードで金賞を受賞し、話題になりました。
この記事では宮崎ひでじビールの歴史や特徴、そして栗黒を含む人気のビールについて解説していきます。
宮崎ひでじビールとは
宮崎県延岡市の奥にある行縢山の麓に醸造所を構えている宮崎ひでじビール。
自然豊かな環境で、清らかな水と天然酵母を使用したビール造りを行なっています。
その人気は地元である九州だけではなく全国に広がり、国際コンテストでも度々入賞するなど、世界的に注目度の高いブルワリーです。
オール宮崎県産のビールを造るプロジェクト「宮崎農援プロジェクト」や、九州全体をフィールドとして考える「九州CRAFT」の立ち上げなど、クラフトビールを通した地域創生に貢献してきました。
宮崎ひでじビールの歴史

1996年、規制緩和により全国的に地ビールが生まれていた頃、宮崎ひでじビールは誕生しました。
当時は運営会社の一事業部としてビールを醸造していましたが、地ビールブームも数年で去り、ひでじビールの売上も伸び悩んでいました。
そこでより安定した品質のビールを造るため、工程を見直す決断をします。工場を解体して配管を磨き上げ、酵母にとって良い環境を整えていくと同時に、酵母ラボを設置。現在につながる味の基盤を作り上げました。
安定した品質のビールが造られ、コンテストでも受賞するなど知名度が上がっていた中、当時の運営会社から突然事業部の廃止を通告されます。
なんとかしてこれまで造ってきたビールを残したいという思いから、独立を決意。2010年には宮崎ひでじビール株式会社を設立し、再出発しました。
その後も口蹄疫の流行や新燃岳の噴火、鳥インフルエンザの発生など様々な試練に見舞われますが、県外の取引先や飲食店、ひでじビールを応援してくれる多くのお客様に助けられ、日本を代表するブルワリーとなりました。
宮崎ひでじビールのおすすめ4種類
季節や地域限定のものなど、10種類以上のビールを造っている宮崎ひでじビール。その中でも人気があるビールをご紹介します。
宮崎ひでじビール 栗黒

宮崎県産の栗を原材料に開発した黒ビールで、2017年にワールド・ビア・アワードで入賞して以降、数々の国際コンテストで高い評価を受けてきました。
ローストバーレイという未発芽の大麦を高温で黒色になるまで焙煎したものと宮崎県産の栗ペーストを原料に使用。
コーヒーのような香ばしさと、栗の上品な香りを楽しむことができます。
元々輸出用のビールだったこともあり、長い輸送に耐えられるように原料を通常の1.5倍使用しているため、9%という高いアルコール度数になっています。そのため瓶のまま長期熟成が可能で、長く熟成させればさせるほど調和された味わいに変化していきます。
数本をまとめて購入して、変化を楽しみながら飲むのがおすすめです。
宮崎ひでじビール 太陽のラガー

南国宮崎の太陽を表現した、ひでじビールを代表するピルスナー。
自家焙煎した酵母を使用しており、こだわり抜かれたモルトとホップのバランスが特徴。スッキリとした飲み口、柔らかなコクが楽しめます。
2009年には地ビールの祭典、ジャパン・アジア・ビアカップにおいて『ピルスナーボトル部門金賞』を受賞するという快挙を成し遂げました。
宮崎ひでじビール 九州クラフト日向夏

日本の高品質なモノづくりを広く伝える取組みを行っているMOON-Xとコラボして造られた、日向夏のフルーツラガーです。
宮崎県産の日向夏を副原料に使用しており、ほどよい酸味と爽やかな日向夏の香りが人気の商品です。
苦味があまりなく軽やかな飲み口なので、ビールが苦手な方やクラフトビール初心者の方にもおすすめ。
宮崎ひでじビール 月のダークラガー

シュバルツという、ロースト麦芽の香ばしさとすっきりとした喉越しを併せ持った黒ビール。
幻想的な日向灘の月夜をイメージして造られました。
黒ビールと聞くとクセがあるイメージですが、キレのよい飲み口なので、黒ビールが苦手な方にもおすすめです。
まとめ
上記で紹介した以外にも、定番の宮崎県産のマンゴーを使用した宮崎マンゴーラガーや森閑のペールエール、旬の柑橘類を使用した期間限定のビールなど、地元に根ざしたビールがたくさんある宮崎ひでじビール。
ぜひこの記事を参考に飲み比べ、好みのビールを見つけてみてくださいね。