国内外のビールコンテストで多数入賞し、クラフトビールを好きな人で知らない人はいないとも言われているのが、富士桜高原麦酒です。
ビールの本場ドイツで修行したブルワーが作るビールを、いつか飲んでみたいと思っている人も多いのではないでしょうか?
今回はそんな富士桜高原麦酒の特徴やおすすめのビールを紹介しますので、ぜひビール選びの参考にしてくださいね。
富士桜高原麦酒とは?
1997年、富士山の麓である山梨県富士河口湖町に醸造所が建てられ、ビール造りがスタートしました。
使われている水は、「ふじざくら命水」という富士山の天然水です。創業当時ビールの事業部はありませんでしたが、ふじざくら命水の美味しさから、この水を使った商品を開発することになり、始まったのが当時ブームだった地ビールです。
会社から数名がビールの本場であるドイツへ短期留学した後、ジャーマンスタイルのビール造りが始まりました。現在は定番ビール4種類のほか、季節限定のビールなど合わせて15種類ほどのビールが作られています。
富士桜高原麦酒の特徴は?
「飲む人の笑顔が見たい」というシンプルな思いから、ふじざくら命水を主原料にこだわりが詰まったビール造りが行われています。
こだわりのひとつが、オープン発酵タンクを採用していることです。蓋を開けることで外気に触れる時間が長くなるので、雑菌が入らないか常に気にかけなければいけませんが、その分メリットもあります。
一つ目は匂いを直接嗅いで状態の確認ができるため、その都度変化に対応できること。二つ目は酵母を回収できることです。通常1回の仕込みにつき、酵母は1度しか使われません。ですが、連続して使用することで富士山の水に慣らせながら酵母を育てられるので、ドイツビールの伝統的な味わいを楽しめます。
富士桜高原麦酒のおすすめビールは?
定番ビールや季節限定の商品を中心に、約15種類のビールを作っている富士桜高原麦酒。その中でもおすすめのビールをご紹介します。
富士桜高原麦酒 ヴァイツェン

小麦という意味を持つヴァイツェンは、その名前の通り小麦モルトを50%以上使用して作られています。
特徴は、新鮮な酵母が作り出す絹のようなきめ細い泡と、華やかな香り。また、フルーティーでまろやかな味わいなので、女性やビールが苦手な人にも飲んでもらいたい1本です。2017年にはアジア・ビアカップで、2015年にはワールド・ビア・アワードでそれぞれ金賞を受賞しました。
富士桜高原麦酒 ピルス

日本で多く飲まれている、ラガービールのルーツとも言われているピルスナー。
富士桜高原麦酒のピルスは3種のホップが使用されており、煮沸工程の途中数回に分けて投入されるというブルワーのこだわりが詰まった1本です。
2013年のワールド・ビア・アワードでは金賞を受賞しました。しっかりとした苦味とキレのある味わいを楽しめるので、日本のラガービールに飲み慣れている人におすすめです。
富士桜高原麦酒 ラオホ

ドイツ語で「煙」を意味するラオホは、燻製した麦芽を使用して作られるビールです。
2017年のインターナショナル・ビアカップ(樽)で金賞を受賞しました。富士桜高原麦酒では燻製にブナのチップが使われており、グラスに注いだ瞬間から香りを楽しめます。その味わいは他のビールと比較して個性的。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、燻製食品やビールが好きな人にはぜひ飲んでもらいたい1本です。
富士桜高原麦酒 シュヴァルツヴァイツェン

小麦モルトやローストモルト、カラメルモルトなど約7種類のモルトをブレンドしたビールです。
その特徴は酸味を抑えたキレと甘芳ばしさのある味わい。また、ヴァイツェン特有のフルーティーな香りも楽しめる1本です。
2015年のワールド・ビア・アワードでは金賞を受賞しました。とても濃厚なので、ぜひ味付けのしっかりした肉料理やチーズと一緒に楽しんでみてください。
まとめ
富士桜高原麦酒を立ち上げるにあたり、100年以上の歴史を持つデーメンス醸造専門学校にてビールづくりを学ばれた、ブルワーの宮下さん。初めから醸造家を目指していたわけではなく、会社からの通達で留学が決まったそうです。ドイツではまるでお茶に誘うかのように、仕事の休憩中でもビールに誘われることもあったんだとか。
そんなビール文化の根付いている街で修行したブルワーが作る、富士桜高原麦酒。ビール工房に併設されているレストラン「シルバンズ」ではオリジナルの料理と一緒に出来立てのビールを楽しめます。また、同じ敷地内には子供向けのテーマパークやキャンプ場もあるので、家族のお出かけにもおすすめです。
シルバンズ以外でも全国のビアバーやレストランで富士桜高原麦酒を楽しめるので、ぜひこの記事を参考に、富士山の天然水を使った唯一無二のビールを味わってみてくださいね。